「なかなか はさみの使い方が上手にならない」
「きちんと持っているのに上手く紙を切れない」
「そもそもはさみを持ちたがらない」
お子さんのはさみの使い方で、こんな悩みありませんか?
はさみは危ないからと、子どもから遠ざけてしまうお母さん(お父さん)も多いでしょう。
でも、練習しなければ上手く使えるようにはなりません。
危ないからと遠ざけていると、
「幼稚園・小学校に入っても上手く使えなくなる」
「手や指を上手く使って細かな作業が出来くなる」
「将来的に図工が苦手になる」
…ということになる可能性もあるのです。
今回は、はさみが上手く使えない5歳児が、はさみの使い方と練習方法についてご紹介していきます。
はさみが手にあっているか確認する
はさみを上手く使えない場合、子どもの手よりはさみが大きい(小さい)ことが考えられます。
小さい子どもの手で大人が使うはさみを使うのは大変ですし、動かしにくいです。
そのため、ちゃんと子ども用のはさみを用意しましょう。
その際用意するのが、刃が“ステンレス製”のはさみです。
おもちゃのようなプラスチック製では、きちんとはさみの動作をつかむことが出来ません。
子ども用のはさみは、先が丸くなっていたり、大人のはさみのように刃がガバッと開かなかったりと、安全に使えるように設計されていますので、ぜひ用意してあげてください。
今では、100円ショップでも手に入れることが出来ますよ。
また、はさみは、親指・人差し指・中指の3本で持ちますが、例えば人差し指と中指が入るべき場所に、一つの指しか入っていない、はたまた3本入っている…という間違った持ち方をしていませんか?
上手く力が入らなくて動かせないのかもしれません。
持ち方をしっかり教えるということは、とても大事です。
上手く力を入れて切れるように、また、力を入れ過ぎてはさみを使わないように、注意して見てあげてください。
さらに考えられるのが、利き手です。
お子さんの利き手は、あっていますか?
今は右利き用・左利き用とはさみも別々にありますし、右利き・左利き両方に対応しているはさみもあります。
本当に利き手にはさみがあっているかどうかを確認してみましょう。
簡単な動きから教える
縦1センチ×横15センチくらいの細長い紙(画用紙でも厚紙でも)に、3センチ程度に線を引きます。
その線の上にはさみを置き、切り離す練習をしてみましょう。
その際、右利きのお子さんならば、
「紙を左手で持って、はさみは右手に持つんだよ」、と確認しながら行いましょう。
また切るときは、紙の左端を持って一番右端を切るなんてことをすると、紙が動いて上手く切れませんので、「切るときは、はさみの近くで紙を押さえると切りやすいよ」…と伝えましょう。
どうしても難しいようなら、大人が一緒におさえてあげるのも良いでしょう。
はさみでの切り方ですが、はさみの刃は寝かせるのではなく、紙に対して垂直…つまり立てて使います。
はさみの刃を寝かせていると、切ろうとしている紙がよれてしまい、切れません。
そのように使ってしまっている場合は、実際に使うところを見せるか、お子さんの手の上から補助してあげましょう。
これが出来てきたら、線の間隔を2センチ、1センチ…と細かくしてみましょう。
絵を描くのが苦手…という方は、“市販で売っているぬりえ”や“HP上でダウンロードして活用できるぬりえ”もありますので、お家で使ってみるのも良いでしょう。
「練習しよう!」と誘うと、嫌がってしまうお子さんも、
「ケーキ屋(ピザ屋さん)さんごっこしよう!」
「色んな色の車を作ろう!」
と誘うと、「やりたい!」という気持ちになりますよ。
出来た作品を家の中に貼ったりするのも良いですね。
慣れてきたらレベルアップ
はさみに慣れてきたかなと大人が感じたら、ワンステップ上げてみましょう。
例えば
- 紙皿の波状に模様があるフチを8分割くらいで切り、真ん中に顔を描くとライオン、真ん中を塗るとお花になります。
- トイレットペーパーの芯のような輪状を紙(画用紙)で作り、3分の2程度まで切り込みをいれます。切り込み側の反対側に顔を描くとタコやイカになります。
と、はさみの練習をしながらも、作品が出来ます。
「何かをはさみで作る楽しさ」を実感できると、はさみも好きになれますし、
「練習」と思わずに、取り組んでくれます。
さらにレベルアップするならば、紙にジグザグの線を描いてあげ、その線通りに切ってみたり、丸や“うずまき”を描いた紙を線通りに切ってみましょう。
この際注意して見てあげたいのは、はさみをあちこち動かすのではなく、紙を動かすということです。
紙を動かすことで、はさみの「ちょきちょき」という切る動きが一定になり切りやすくなります。
まとめ
我が家では2歳半からはさみを持たせていました。
はさみのパッケージには「3歳から」の表示が多いですが、
「“大人がそばで見てあげる”という条件をつければ、この年齢からでも大丈夫!」と思い使っていました。
①お母さん(お父さん)と一緒に使う
②はさみを使ったら、きちんとはさみのお部屋(元の場所)にしまう、出しっぱなしにしない
③はさみを使うときは、おしりをイスにぺったんこ(座る)
でした。
「はさみは危ないものだからね」ということをきちんと教えつつ楽しく使えると、子どものやる気・集中力も上がります。
どんなに「う~ん…」と思っても、「失敗しちゃったね」などの否定的な言葉をかけずに、
「がんばったね!」「どんどん上手くなっているね!」とたくさん褒めてあげることで、
はさみに対する姿勢も変わってきますよ。
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